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プロダクトマネージャーの悲しい実情。戦略策定に時間が割けない現実

以前にプロダクトマネージャーに関する職務や仕事についてざっくりまとめました。

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今回は仕事の実情について触れていきます!

 

よく言われる仕事の内容は下記の3点です。

  1. 長期的な戦略策定(1年以上先の戦略)
  2. 短期的な戦略策定(年度内の戦略)
  3. 日常業務

そして3つの仕事の割合としては、本来は1と2にもっと時間を割きたいのですが、3の仕事量に押されて、3の割合が多いというのが実情のプロダクトマネージャーが多いのではないでしょうか。

私自身もそうで、理想と現実の仕事割合に乖離があったりします。

 

そんな日々追われる日常業務の実情について触れていきたいと思います。

IT業界のB2B向けサービスにおける実情ですので

業界が違ったり、IT業界でもB2C向けサービスだと違ってくると思います。

 

顧客先への訪問

火消し役

担当するプロダクトにおいて何らかの不具合やサービスが利用できない状況が発生した際に、基本的には営業部門で火消しする事になります。

その火消しにあたり、報告書を提出する機会があります。

そういった報告書の作成を指揮します。

 

また、営業部門だけでは火消しできないときや事象が複雑なケースではプロダクトマネージャーが営業担当者と同行して顧客先へ訪問し、説明と謝罪をする事もあります。

 

下記は感覚的なところですが、先のリスクを考慮しながら下記のことを日常業務として実施していたりします。

  • 燃える前に営業同行することを営業に提案
  • 重要顧客には積極的に訪問
  • 大した不具合ではないが顧客にバレる前に事前報告を判断し報告

動向調査、課題調査

見込み客とターゲット客のアポを営業部門が取ってきたら、積極的に訪問することも実施しています。

見込み客はプロダクトのどのようなところに価値を感じてくれているかを確認し、ターゲット客はどのようなニーズがプロダクトに足りていないのかをヒアリングします。

 

ターゲット客の場合には、競合製品をすでに利用しているケースもあるので、他社プロダクトと自社プロダクトの差を明確に把握するケースが多いです。

 

差を把握しながら、水平展開できる機能と判断した場合には積極的に開発に取り入れたり、水平展開できないニッチな機能の場合には優先度を確認しながら、敢えてそこでは戦わない(対応しない)と判断したり、その企業限定でカスタマイズとして開発スコープを最小限に対応したりしていきます。

プリセールスとしての役割

営業部門は様々なプロダクトを販売しています。そのため、そのプロダクトに深く精通するのは実際問題として難しい状況があります。

 

こういった時に、プリセールスとして顧客訪問する場合があります。

また、顧客がプロダクトの選定する上で、技術的な問いに回答しなければいけないケースもあり、こういった場合にも積極訪問します。

 

また営業部門だけで完結できそうであっても、ターゲット顧客で絶対に落としたくない顧客だった場合には、全社で対応している感を出すためにも訪問するケースもあります。

社内調整

社内サポート

プロダクトマネージャーはプロダクトにおけるバリューチェーンの全てに関わります。

そのため、営業、マーケティング、開発、サポート、総務・法務といった全ての部門と積極的に関わっていく使命を追っています。

 

プロダクトにおける販売方法や受注フローを営業部門に落とし込み、落とし込んだ後に出てくる問題についても日々対応していきます。

 

マーケティングにおいては、広告やプロダクトを宣伝するためのWebサービスページを常に最適化するために積極的にコミュニケーションを取っていきます。顧客訪問によって得た情報を素に反映させたりもしていきます。

 

開発においては、新機能の開発、不具合改修、顧客要望の対応など様々なプロダクトそのものに関する指揮を取っていきます。

不具合改修にあたっては、新機能の開発や顧客要望の対応よりも優先度を上げる、上げないなどの判断も関係者とコミュニケーションを取りながら進めていきます。

 

サポートについては、サービス仕様の落とし込みやサポート方法の落とし込みなどを実施していきます。日々の問い合わせから、営業部門や開発部門と連携して根本対処や火消しに動いたりとサポートについても積極的に推進していきます。

 

総務とは受注フローや製造コストに関する業務、法務とは契約書や新機能に関する契約書への反映など、これらの管理系部門とも積極的に連携していきます。

 

これらの部門単独で完結する内容ばかりではなく、複数部門に渡る課題が出たりします。営業部門の課題を解決するために、経理部門にシワ寄せがいったりするケースもあったりします。

こういったケースにおいては、調整役となり、落とし所を探したり、時にはプロダクトマネージャーが暫定的にその解決のためにその部門の業務を一時的に請け負ったりするケースもあったりします。

社内営業

大企業だと様々なプロダクトを数多く抱えています。営業としては売れる製品、売りやすい製品、営業目標を達しやすい製品を積極的に販売したいものです。

 

そのため、下記のような心理状態になります。

こうなると、営業担当者から営業部門の責任者にエスカレーションし、積極販売してくれないケースもあります。

  • 売れない製品は接する機会も少ないので覚えなくない
  • 売れるけど注意点が多く売った後も営業サポートが必要な製品は売りたがらない
  • そのプロダクトに関わる開発部門やサポート部門の対応が塩対応だと売りたがらない
  • ぱっと見魅力的だけどプロダクトの不具合や障害が多い

 

営業が売りたいと思うようなプロダクトに仕立てるのは重要ですが、営業が売りやすい環境に整えたり、社内勉強会をしたり、部門間の調整役を実施したりします。

顧客サポート

サポート部門と連携しながら顧客向けのサポートを実施します。

基本的には管理する業務が大半ですが、サポートが単独で判断したり、実施してはいけないことを決めたりするケースもあります。

 

それは、サポートはサポートでKPIを持っており、積極的に顧客サポートに取り組みますが、仕様外のことまでやってしまいプロダクトの仕様が崩れていったり、一度限りだが仕様外のサポートを実施した結果、またやってくれると顧客が思ってしまい、その顧客限定で特別サポートが増えてしまうといったリスクがあったりします。

 

そうなると、サポート稼働が想定以上になってしまったり、稼働によるコスト増でプロダクト運営に持続可能性がなくなってしまったりします。これでは、カスタマイズありき、無理なサポート対応ありきのプロダクトになってしまい、スケールさせたいサービスなのにスケールさせることができなくなってしまいます。

 

こういったことがないように、サポート部門との連携も密に実施します。

 

サポート部門だけでは対処しきれない問題は、営業・開発・経理・法務などを巻き込んで対処する指揮を取ることもプロダクトマネージャーとしては重要な仕事と捉えています。

 

日常業務でいっぱいいっぱいになってるのが実情

ここまで日常業務の実態を書いてきたとおり、日常業務だけでいっぱいいっぱいになってしまったりします。

 

PMの理想と現実は違っています。

もっと長期的な戦略に時間を割きたい!と考えているPMも多いのが実情ではないかと考えています。

 

そのため、プロダクトマネージャーを細分化する組織もいたり、1プロダクトに複数のプロダクトマネージャーをおいたりすることもあります。

 

1プロダクトに複数のPMがいた経験、1プロダクトに1人のPMしかいない経験もしていますが、やはり1プロダクトに1人のPMの場合にはこのPMのメンタルが強くないと潰れてしまったり、ゼネラリストとしての素質がより求められたりします。