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【第5回】派遣契約の3年ルールに詳しく解説

前回は派遣契約について取り上げました。 www.pdm.tokyo

今回は派遣契約でよく出てくる3年ルールについて取り上げます!

1. 派遣の3年ルールとは

派遣スタッフは、派遣先の事業所における同一の組織に、3年以上勤めることができません。

これは、2015年9月30日の派遣法改正により、すべての派遣契約には「事業所単位の期間制限」と「個人単位の期間制限」の2つの期間制限が適用されるようになったためです。

派遣先が同じ企業でも、たとえば開発部からシステム運用部に部署が変われば、この3年はリセットされます!

そして、開発部で3年勤務、システム運用部で3年勤務することが可能です。

1.1 個人単位の期間制限とは

派遣スタッフは、派遣先事業所の同一の組織単位で、3年を超えて派遣業務を行うことはできません。

1.2 事業所単位の期間制限とは

同一の派遣先事業所は、3年を超えて派遣スタッフを受け入れることはできません。

つまり、同じ職場ですでに別の派遣スタッフが働いていた場合、そのスタッフが働いてた期間も含めて3年間が限度ということになります。

ただし、派遣先企業が継続して派遣会社から派遣社員の受け入れを行いたい場合は延長することが可能です(次の1.2.1章で延長について説明します)。

1.2.1 事業所単位の期間制限の延長

事業所単位の期間制限を延長したい場合、派遣先事業所の過半数労働組合に対して抵触日の一ヶ月前までに意見聴取することで延長できます。

しかも延長回数に制限はありません。

そのため、延長手続きを行い続けることによって、派遣会社から派遣スタッフを派遣し続けてもらうことが可能です。

2. 3年経過したら(抵触日)を迎えたらどうなる?

例えば、2016年11月1日に派遣契約をスタートさせていたら、2019年10月31日までしか、同じ企業の同じ部署では働けません。

そのため、法律違反になってしまう2019年11月1日を抵触日と呼んだりしています。

3年経過してしまうと大きく5つの道が派遣スタッフには残されています。

①派遣会社から別の派遣先の仕事を紹介される
②派遣会社から同じ派遣先の別部署の仕事を紹介される
③派遣先から直接雇用(正社員化)される
④派遣会社で無期雇用の派遣スタッフは派遣会社に戻る(次の派遣先が見つかるまでは研修などで時間を過ごす)
⑤有期雇用の場合に派遣会社で無期雇用される

②と③は基本的には、派遣先から抵触日よりもずっと前から、派遣会社や派遣スタッフには話が入っているはずです。

そのため、ギリギリになっても話がないということは①、④、⑤の派遣会社に戻る選択肢が基本と考えるのが無難です。

2.1 無期雇用だと3年ルールは適用されない

派遣会社によっては無期雇用を基本としていたり、一部の派遣スタッフのみ無期雇用しているケースがあります。

このように、派遣会社で無期雇用されている派遣スタッフの場合には、3年ルールはありません。

2.2 その他の3年ルール適用外

  • 派遣スタッフが60歳以上
  • 終期が明確な有期プロジェクトに派遣される
  • 日数が限定される業務(1ヶ月の勤務日数が通常の労働者の半分以下かつ10日以下)
  • 産休・育休・介護休暇などを取得する人の代わりに派遣される
2.2.1 3年ルール例外の一つ、産休代替派遣について

産休という特性上、1年〜1年半程度の派遣期間となるため、一般的な派遣と比べて派遣先の同じ事業所で働く期間は短くなります。

業務内容については、産休を取得する派遣先の正社員の業務をそのまま引き継ぐことになります。

このように、誰かの代わりという特性があるため、業務内容や求められるスキルが具体的であるという特徴があります。

3. 派遣先から見た3年ルール対応(抵触日対応)

チームの大部分を派遣スタッフ、そのまとめ役を正社員という場合もありますよね?

この場合は、派遣スタッフがバタバタといなくなっては、チームがズタボロになってしまいますよね。

その抵触日対応として、実態が変わらないのにも関わらず、事業所(課やチーム名)を変えて、さらに派遣契約書面上だけ変更すれば、まだまだ働いてもらえるから変えてしまえ!というのはNGです!!

派遣契約で明記する事業所単位というのはいわゆる「課(チーム)」や「部(グループ)」のことであることは間違いありませんが、同一の組織であるかどうかは実態に即して判断されます。

そのため、実態が変わっていないのに部署名だけ変わった。部署が変わったから、3年ルールには抵触しないなんてことはありません。

この場合には、直接雇用するか、別の派遣社員を受け入れるか、準委任契約で人的リソースを確保するかなど対応策を考えておきましょう!

4. 勤務してまだ2年しか経ってないのに3年ルール(抵触日)を迎えるのはなぜ?

その派遣先の事業所には、すでに前任者が同じ組織ですでに1年間勤めていたということになります。

つまり、個人単位の期間制限ではなく、事業所単位の期間制限による3年ルールが適用されているケースに発生します。

後任の方は前任者の1年と合わせて、3年までしか同じ派遣先の同一組織には勤められません。

そのため、このように抵触日が3年以下の場合が発生します。

つまり、3年ルールというのは個人単位の3年ルールだけではありませんので、派遣される際の雇用条件は十分に確認しておくべきです。

5. 3年ルールを迎えた後も、同じ派遣先に戻れるのか?

3年ルールが経過した際に、正社員として直接雇用されなかったとします。

そこから1年が過ぎ、再び同じ派遣先に派遣される機会を得ました。

この場合には、法律上問題ないのでしょうか?

結論からいうと、法律上は問題ありません。

この場合には、クーリング期間といって、3ヶ月と1日の期間を置いたら、期間制限のカウントがリセットされます。

そのため、1年経てば、クーリング期間も過ぎているため、同じ派遣先に戻ることは可能です。

ただし、派遣先に直接雇用されることが望まれない可能性があることや、また同じことを業務遂行することから、派遣スタッフのキャリアを考えると微妙かもしれません。