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【第7回】二重派遣とは?偽装請負との関係について

前回は偽装請負(偽装準委任)について取り上げました! www.pdm.tokyo

今回は、偽装請負が発生する背景の一つとして二重派遣があるので、その二重派遣について取り上げます。

1. 二重派遣とは、派遣の派遣!!

派遣スタッフが派遣される際に、会社を2つ挟んでいる場合には二重派遣とされ、違法行為になります。

もっと悪質なケースだと、三重に四重にもなります。

通常の派遣契約)
派遣会社A社→(派遣契約)→C社

二重派遣の例)
派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(派遣契約)→C社

1.1 二重派遣で違法となるのは派遣会社(大元の派遣元)以外の企業

二重派遣の例)
派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(派遣契約)→C社

上記の例では
B社とC社が違法行為をしており、この2社は罰則を受けることになります。

つまり、派遣会社A社(大元の派遣元)は違法にあたりません。

これは、派遣会社A社とB社の間の派遣契約は有効とみなされます。 理由として、派遣スタッフと派遣会社A社は雇用関係があるからです。

雇用関係がないのに派遣をしているB社が大元の悪ということになります。

しかし、B社とC社の間の派遣契約は雇用関係のない人材を派遣しているので違法になります!

1.2 二重派遣がいけない理由

二重派遣がいけない理由は、もちろん違法という理由が一番大きいのですが
二重派遣については派遣スタッフに何もメリットがないのが違法になっている理由かなと思います。

つまり、派遣契約は労働者である派遣スタッフの雇用を守るための条項が必須となっていますが
二重派遣によって、派遣スタッフの雇用を守れなくなるということです。

派遣契約についてはこちらの記事をご参照ください! www.pdm.tokyo

1.2.1 仲介業者が挟むほど派遣スタッフの給料が下がる

仲介業者が多いほど、マージンが増えるので、派遣スタッフへと渡る給料は下がっていきます。

例えば、下記のようになります。

通常の派遣契約)
派遣会社A社のマージン: 10万円
派遣スタッフの給料: 20万円
C社→(派遣契約、月30万円支払われる)→派遣会社A社

二重派遣の場合)
派遣会社A社のマージン: 10万円
B社のマージン: 5万円
派遣スタッフの給料: 15万円
C社→(派遣契約、月30万円支払われる)→B社→(派遣契約、月25万円支払われる)→派遣会社A社 ※C社が支払うのは30万円と通常の派遣契約の例と額は同じだが、B社が5万円マージンを取っている分、派遣会社A社が派遣スタッフに支払う給料は5万円少ない15万円となる。

1.2.2 人身売買のような扱い

そもそも違法行為をしている企業に派遣されるわけですから、コンプライアンス遵守なんて程遠い、まともな労働環境ではないところに派遣されると考えるのが無難です。

言葉を選ばないとすると、「人身売買」に近い扱いを受け、違法的に派遣されているわけなので。

働く場所だけではなく、働く人たち、業務内容、労働時間のすべてがヤバい可能性があります。

通常の派遣契約では、責任の所在は明確であり
派遣元と派遣先の双方に責任者を立てることになるので
苦情やその他要望などは基本的には適切な対処が為されます。

一方の二重派遣では、派遣元が2つあるため
何か合った時の責任の所在がかなり曖昧になります。

2. 派遣の派遣は違法!でも、派遣の請負(準委任)は合法!!

二重派遣ではない合法な例)
派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(請負契約、または準委任契約)→C社

B社とC社の契約が請負(または準委任)であり、かつ業務指示をB社の社員が労働者(派遣会社と雇用関係にある者)に出している場合は合法となります!!

つまり、派遣の派遣は違法ですが、派遣の請負(準委任)は違法にはなりません。

ただし、この場合も、C社の社員が労働者(派遣会社A社と雇用関係にある者)に業務指示を出している場合には違法となります。

理由として、上記のような契約体系の場合の請負契約や準委任契約では
請負(準委任)の発注先であるB社が業務指示を出さなくてはならないからです。

3. 二重派遣を避けるための偽装請負(偽装準委任)

下記の契約体制の場合には、二重派遣になり違法となります。
派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(派遣契約)→C社

ただし、以下のような契約にすれば、合法になります。
派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(請負契約、または準委任契約)→C社

ただし、請負(準委任)の重要なポイントとして、C社は指揮命令権を持ちません。
指揮命令権を持つのは、B社です。

二重派遣を避けるために、合法のパターン(派遣の請負、派遣の順位人)したとしても
C社が、労働者を派遣契約のように扱ってしまい、指揮命令してしまうと
いわゆる偽装請負(偽装準委任)になってしまいます。

つまり、偽装請負(偽装準委任)は表裏一体の場合が多いのです。

4. 偽装請負(偽装準委任)を避けるための二重派遣

請負(準委任)においては、指揮命令権は発注元にはありません。 仮に、請負(準委任)なのに発注元が指揮命令してしまうと、偽装請負(偽装準委任)になってしまいます。

このように偽装請負(偽装準委任)を避けるために
指揮命令権を有する派遣契約にしようとします。

通常の派遣契約のように、下記のような契約体系であれば全く問題ありません。
派遣会社A社→(派遣契約)→C社

しかしながら、下記のような契約体系であると、完全に二重派遣になり、B社とC社には罰則が課されます。 派遣会社A社→(派遣契約)→B社→(派遣契約)→C社

このケースを見ても分かる通り やはり、二重派遣と偽装請負(偽装準委任)は表裏一体だったりします。